今日の京響は「第643回定期演奏会」の
無観客ライブ配信でした。
本来であれば、今日と明日はたくさんの
お客さまをコンサートホールへお迎えして
定期演奏会を開催する予定だったのですが、
新型コロナウィルス感染症を巡る状況を鑑み、
やむなく公演は中止。しかしながら急遽、
今日3/28(土)のみ無観客で演奏をして
ライブ配信をすることが決定!
我らが常任指揮者兼ミュージック・アドヴァイザー
広上淳一さん指揮のもと、
シューベルトの交響曲第5番と、
国際的に活躍されている
素晴らしいソプラノ歌手
森谷真理さんを独唱にお迎えした
マーラーの交響曲第4番という、
広上マエストロとっておきのプログラムを、
無観客による演奏のライブ配信で
じっくりとお聴きいただきました♪
こちらは会場でお配りさせていただく
予定でありましたプログラムです・・・。
春の陽ざしのように温かいカラーです☆
実は3月末で、トランペット奏者 早坂宏明さんと
ヴィオラ奏者 髙見祥子さんが卒団されます。
プログラム冊子に掲載して
ご来場の皆さまにお読みいただく予定だった
お二人のメッセージも、ぜひお読みください!
♪早坂 宏明(トランペット奏者/1989年4月入団)
平成元年4月に29歳で入団しました。出雲路の練習場が
新築された時で、オーケストラ専用の練習設備を備えた
建物は、全国的に注目を集めました。創立当初からの
先輩もおられ、京響の歴史や苦労話をよく伺いました。
井上道義さんと大友直人さんの時代に、無我夢中で
頑張った思い出がたくさんあります。その頃毎月の定期を
放映していたKBS京都の「京の響」を観ると懐かしく
思い起こされます。広上淳一さんとの12年間は
京響が一流のオーケストラに進化していく時代でした。
あっという間の31年間でしたが、ここまで同席させて
いただいた事は人生の宝物になりました。
これまで苦楽をともにした京響団員の皆様、
理事者の方々、そしてなによりも京響の演奏会に
お越し頂いたお客様に感謝いたします。
どうか今後も京響に変わらぬご支援を
よろしくお願いします。
♪髙見 祥子(ヴィオラ奏者/2003年5月入団)
京都で初めて京響の演奏を聴いた時、何よりも客席
全体が温かな空気に包まれていることに驚き、嬉しく、
感動したことを今でも鮮明に覚えています。それまで
数多くの演奏会に足を運びましたが、体験したことの
無い初めての感覚で、この様なお客様が来て下さる
オーケストラに入団したいと思い、住み慣れた東京から
新幹線に乗り、京響のオーディションを受けました。
入団後は、素晴らしい奏者、優秀なスタッフ、事務の方
に囲まれて、得難い経験を沢山させていただきました。
これも京響を支えてくださるお客様があって出来ることです。
本当にありがとうございました。そして今後も躍進する
京響を、どうぞ末永く見守っていただけますよう、
お願い申し上げます。
今回の配信をしてくださったのは
カーテンコールさま!
クラシック専門ストリーミングで、
ハイクオリティな配信技術が高く評価されています☆
京響プレミアム(Life)や「時の響」公演でも
配信をしてくださいましたのでおなじみですね!
今回は急遽、京響のためにご協力いただき、
配信をしてくださることになりました。
本当にありがとうございました!!
(このような感じで↓配信が行われておりました!)
無観客の中、いよいよ本番。
(拍手がないのは、やはりさびしいです・・・)
まずはシューベルトの交響曲第5番。
シューベルトといえば、京響=広上でお贈りした
2019年3月 第9回名古屋公演での「未完成」や
2015年10月 大阪特別公演での「ザ・グレート」が
有名ですが、今回の交響曲第5番も
シューベルトの魅力を満喫できる人気の名曲です♪
全4楽章で、シューベルトらしい軽やかで歌うような、
そして純真で悲しいほど美しいメロディに満ちていて、
長調と短調の間をさすらうような
シューベルト独特の転調に心奪われます。
休憩をはさんで後半は、マーラーの交響曲第4番。
マーラー作品の中では比較的規模が小さめですが、
最終楽章にソプラノ独唱が加わって
マーラーの個性あふれる中期の傑作です♪
特徴的なフルート&鈴の音がマーラーらしい、
生き生きとして溌溂とした
豊かなオーケストラ・サウンドを
たっぷりと味わえる第1楽章。
交響曲第5番の冒頭によく似たトランペットの
ファンファーレもきこえます!
そして、2挺のヴァイオリンを巧みに弾き分ける
コンサートマスター会田莉凡さんのソロが際立つ第2楽章。
会田さんが長2度高く調弦したヴァイオリンで、
不気味な死神の弾くヴァイオリンを表現します!
「安らぎに満ちて」という表示のとおり、
心にしみわたるドラマティックな第3楽章では、
最初にあらわれる2つのテーマが変奏されていきます。
冒頭はヴィオラ、チェロ、コントラバスが語りかけ、
物悲しいメロディのオーボエの独奏も印象的です♪
マーラーならではの管楽器のベルアップもカッコいい!!
この楽章の終わりごろに、下手袖から
ソプラノ森谷真理さんがそっとステージへ入場。
そして最終楽章の第4楽章は、
ソプラノ森谷真理さんが、天上の生活を描いた
「子供の不思議な角笛」の詩を
清らかな声で表情豊かに歌ってくださいました!
しっとりと心の奥まで届くような深い感動のうち、
ハープとコントラバスの弱音による静かなフィナーレ!
マエストロ広上&森谷真理さん、そして、
京響メンバーにブラボー☆☆☆!!!
(無観客でしたが、配信をご覧いただいている
たくさんの皆様からの温かい拍手とブラボー、
京響メンバーの心にしっかりと届いておりましたよ!!)
終演後には、4月から広上淳一さんが
京都コンサートホールの館長に
就任されることが発表され、
門川大作 京都市長からお祝いの花束が!
今回の定期演奏会で2019年度が終了し、
広上さんの第12代常任指揮者の任期が終了。
京響=広上の黄金時代12年間にいったん区切りをつけ、
4月からは「第13代」と代を改めて常任指揮者に就任して
芸術顧問を兼任するマエストロ広上!
これから始まる京響=広上の新たなるステージに、
皆さまどうぞご期待ください!
さらに、3月末で京響を卒団される
トランペット奏者 早坂宏明さんに
京響トランペットセクションから感謝の花束と、
感謝のアンコール演奏が!!
(アンコール曲=シューベルト:「ロザムンデ」間奏曲)
広上さんのすぐ前の特等席!で
アンコール演奏を聴く門川市長と早坂さん!
こちらは終演後の広上淳一さんと森谷真理さんの笑顔です。
感動のコンサートをどうもありがとうございました!!
このような状況での無観客公演ではありましたが、
ライブ配信によって世界中の方々にお聴きいただき、
私たちの音楽で生きる希望を少しでもお届けすることが
できたのであれば、とてもうれしく思います。
本日のライブ配信をご覧いただきました
世界中の皆さまに深く感謝申し上げます!!!
(4万5千人を超える方々にご覧いただくことができました!
本当にありがとうございました!!!)
次回の定期演奏会は、
4/24(金)開催「第644回定期演奏会」です。
桂冠指揮者 大友直人さんを指揮にお迎えして、
若き期待のヴァイオリニスト荒井里桜さんのソロで
ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番と、
マエストロ大友の勝負曲、
エルガーの交響曲第2番をお贈りします。
チケットは、京都コンサートホールほかで絶賛発売中です。
■京響第644回定期演奏会 公演詳細⇒
今回は皆さまに会場で演奏をお聴きいただくことができず、
本当に残念でなりませんでしたが、
1日も早くこの事態が終息し、いつものようにまた
皆さまをコンサートホールへお迎えできますことを
ひたすら願っております♪