令和最初の大熱演!カーチュン・ウォン指揮「第634回定期演奏会」

昨日と今日の京響は「第634回定期演奏会」の本番でした。
カーチュン・ウォンさんの指揮のもと、
吉松隆作曲「鳥は静かに…」と、
ラグンヒル・ヘムシングさんの独奏による
シベリウスのヴァイオリン協奏曲、そして、
フランクの交響曲ニ短調という充実のプログラムを
じっくりとお聴きいただきました☆
こちらは開演前のカーチュン・ウォンさんによる
「プレトーク」です(英語通訳は小松みゆきさん)。
カーチュン・ウォンさんお気に入りの作品、
日本の作曲家吉松隆さんの「鳥は静かに…」についてや、
(ヨーロッパでは何度も指揮されているそうですが、
日本で取り上げたのは今回が初めてだそうです!)
フランクの交響曲の偉大さとその魅力など、
今回演奏する作品について熱心に語ってくださいました☆

そして本番スタート。
まず、吉松隆作曲「鳥は静かに…」。

吉松さんが愛する「鳥」をモチーフにした弦楽合奏のための小品で、
「鳥たちの群れが仲間の一羽の死を悼むかのように、
その亡骸の周りに集まっている光景」を見たことから着想されたという作品
(相場ひろさんによる本公演プログラムノートより)。
京響が誇る弦楽器セクションによる
絶妙なアンサンブルは、まさに鳥肌が立つようです♪
コンサートマスター泉原隆志さんの美しいソロ!

「鳥は静かに…」の最後は消え入るように終わって、
今回はカーチュン・ウォンさんのご意向で、
1曲目「鳥は静かに…」から2曲目シベリウスのヴァイオリン協奏曲へ、
そのまま続けてアタッカで演奏させていただきました。

カーチュン・ウォンさんが「プレトーク」でお話くださったように、
シベリウスも白鳥など「鳥」にまつわる作品を作曲していて、
吉松作品とシベリウスの作品は「鳥」つながりだということ、
また、吉松作品の最後からシベリウスの最初の響きへの
ハーモニーの移り変わりが大変美しいということで、
今回、前半の2曲を続けて演奏されたいとのことでした。

さらにシベリウスは、ソリストがまるで「むかし、むかし…」と
物語を語るかのように始まる・・・という
カーチュン・ウォンさんのイメージにしたがって、
今回はソリストのヘムシングさんが
吉松作品が終わると、その余韻と緊張を保ったまま
ステージ下手袖から演奏しながら登場!
ノルウェーご出身のヘムシングさんで聴く
シベリウスの名曲は、森と湖にあふれる北欧の
美しくも厳しい自然の風景が目に浮かぶようです。
北欧の冷たい空気の中に潜む燃えたぎるような情熱を、
若さあふれる純粋な音楽性で表現するヘムシングさん!
アンコールには、ノルウェーの国民的楽器
ハルダンゲル・ヴァイオリンによる
ノルウェーの伝統的な踊りの民俗音楽を披露してくださり、
非常に貴重な演奏を聴かせていただくことができました!
北欧の妖精のようなラグンヒル・ヘムシングさんにブラボー☆


休憩をはさんで、後半はフランクの交響曲ニ短調♪
フランク唯一の交響曲ですが、
ベルリオーズの幻想交響曲を経て生まれた、
サン=サーンスの「オルガン」交響曲と並ぶ
フランスにおける交響曲の金字塔と称えられる名曲です。
第2楽章でのイングリッシュホルンによる
美しく哀愁を帯びたメロディや、
オルガニストでもあったフランクならではの
オルガンのような荘厳で宇宙的なサウンドに満たされて
第3楽章のクライマックスへ到達する、
循環主題で巧みに構築されたフランク最晩年の傑作!
若きマエストロ、カーチュン・ウォンさんの
エネルギッシュで的確なタクトに導かれて、
京響メンバーが大熱演!!
カーチュン・ウォンさんと京響メンバーにブラボー☆☆☆
最後に、演奏後のカーチュン・ウォンさんと
ラグンヒル・ヘムシングさんのすてきな笑顔です!
(カーチュン・ウォンさんが持っていらっしゃるのが、
ヘムシングさんがアンコールで演奏された
ハルダンゲル・ヴァイオリンです♪)
大きな感動のステージをどうもありがとうございました!!
そして、今回も2日間にわたりご来場くださった
たくさんの皆さまに心から感謝申し上げます!!
さて、次回の京響自主演奏会は、6/16(日)午後2時開演の
「オーケストラ・ディスカバリー2019」第1回です。
「オーケストラってなぁに?」をテーマに、
常任首席客演指揮者 下野竜也さんの指揮と
ナビゲーターのガレッジセールさん、そして、
京響コンサートマスター泉原隆志さんとオルガン桑山彩子さんの独奏で、
ヴィヴァルディの「四季」から「冬」第2楽章や
レスピーギ「ローマの祭り」から「主顕祭」などをお届けします。
チケットは、指定席が完売御礼となっておりまして、
自由席のみ絶賛発売中です~♪
たくさんの皆さまのご来場をお待ち申し上げております!
■6/16「オーケストラ・ディスカバリー2019第1回」

そして続く6/21開催「第635回定期演奏会」と
6/23開催「東京公演」は、いずれも全席完売御礼~♪
広上淳一さん指揮のもと、人気ヴァイオリニスト五嶋龍さんを
ソロにお迎えしたコルンゴルトのヴァイオリン協奏曲や
ラフマニノフの交響的舞曲をお聴きいただきますので、
チケットをお持ちの皆さま、どうぞお楽しみに!!

明日と明後日はカーチュン・ウォン指揮「第634回定期演奏会」!

今日の京響は、明日5/18(土)と明後日5/19(日)開催
「第634回定期演奏会」のホール練習でした。

指揮は、1986年シンガポール生まれのカーチュン・ウォンさん!
巨匠クルト・マズアの愛弟子でいらっしゃって、
ドゥダメルやハイティンク、サロネン等からも薫陶を受けて、
2016年第5回グスタフ・マーラー国際指揮者コンクールで見事優勝!
昨年9月からはニュルンベルク交響楽団の首席指揮者に就任した、
まさに世界に羽ばたく期待の若きマエストロです☆

今回の京響初登場では、日本の現代作曲家 吉松隆の
弦楽合奏のための小品とともに、
シベリウスのヴァイオリン協奏曲と、
フランスで活躍したベルギー出身の作曲家
フランクの交響曲ニ短調をプログラムに取り上げて、
若い感性と才能あふれるタクトを披露してくださいます~♪

シベリウスのヴァイオリン協奏曲でソロに登場するのは
1988年生まれのラグンヒル・ヘムシングさんです。
民謡の宝庫として有名なノルウェー南部ヴァルドレスのご出身で、
ノルウェーの民俗音楽とクラシック音楽を融合させる演奏で
世界の聴衆を魅了する今話題の新進ヴァイオリニスト!
シベリウスの名曲をいかに聴かせてくださるか、期待が高まります!!

こちらは今日のホール練習から。
まず、フランクの交響曲ニ短調。
32歳の若きマエストロ、カーチュン・ウォンさんの
真摯でダイナミックな指揮!
綿密に練り込まれた濃厚で深い響きのフランクです!
ニュルンベルク交響楽団の首席指揮者として
大成功を収めている実力派ならではの名演奏の予感~☆

こちらは吉松隆作曲「鳥は静かに…」。
吉松さんが愛する「鳥」をモチーフにした弦楽合奏のための作品で、
コンサートマスター泉原隆志さんの美しいソロにもご注目を!!
そして、ラグンヒル・ヘムシングさん独奏による
シベリウスのヴァイオリン協奏曲!
ノルウェーご出身のヘムシングさんで聴く北欧シベリウスの名曲!
これはもう絶対に聴き逃せません!!!
カーチュン・ウォンさん指揮の「第634回定期演奏会」は、
明日5/18(土)と明後日5/19(日)の2回公演で、
いずれも京都コンサートホールにて午後2時30分開演です。
両日とも、午後2時ごろからはカーチュン・ウォンさんによる
「プレトーク」(英語通訳付)も開催。

当日券は、両日とも全席種(S、A、B、P席)残席がございます。
両日とも、当日券と学生券は午後1時30分から、
後半券は開演後から休憩が終わるまで発売の予定ですので、
美しき新緑が輝くこの週末は、ぜひとも京響の定期演奏会へ、
たくさんの皆さまのご来場をお待ち申し上げております♪

【京響第634回定期演奏会】
■5/18(土)公演→  ■5/19(日)公演→