コンサートスケジュールコンサート詳細

ドイツ・ケルン公演

日時 2015年6月5日(金)
開演時間 8:00pm
会場 ケルン・フィルハーモニー
出演者 広上 淳一(常任指揮者兼ミュージック・アドヴァイザー)
柿堺 香(尺八)、中村 鶴城(琵琶)、藤村 実穂子(メゾソプラノ)
曲目等 武満徹:ノヴェンバー・ステップス
細川俊夫:「嘆き」(メゾソプラノ改訂版初演)
プロコフィエフ:交響曲第5番変ロ長調op.100
チケット
お問合せ先 ケルン・フィルハーモニー
備考

ドイツ・ケルン公演

  

 広上淳一(指揮)Photo:Greg Sailor                                   藤村実穂子(メゾソプラノ)

 

 

   柿堺 香(尺八)                                                       中村鶴城(琵琶)

 

指揮 広上 淳一 (常任指揮者兼ミュージック・アドヴァイザー)

Conductor : Junichi HIROKAMI (Chief Conductor & Music Advisor)

 東京生まれ。東京音大指揮科に学ぶ。1984年、26歳で「第1回キリル・コンドラシン国際青年指揮者コンクール」に優勝。以来、フランス国立管、ベルリン放響、コンセルトヘボウ管、モントリオール響、イスラエル・フィル、ロンドン響、ウィーン響などメジャー・オーケストラへの客演を展開。1991~95年にはノールショピング交響楽団、1998~2000年にリンブルク交響楽団の各首席指揮者を、1997~2001年ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団首席客演指揮者、1991~2000年には日本フィルハーモニー交響楽団の正指揮者を歴任している。近年では、ヴァンクーヴァー響、ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ響、サンクトペテルブルク・フィル、ボルティモア響、シンシナティ響、カルガリー・フィルハーモニック、スタヴァンゲル響、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、ポーランド放響、スロヴェニア・フィル、サン・パウロ響等へ客演。2006~08年には米国コロンバス交響楽団音楽監督を務め、ヨーヨー・マ、ミドリをはじめ素晴らしいソリストたちとの数々の名演とともに Denon レーベルにはチャイコフスキーの録音を残し、その実力を内外に知らしめた。2007年夏にはサイトウ・キネン・フェスティバル松本に招聘され、ハイドンとラフマニノフ、2008年5月には水戸室内管弦楽団の指揮台に立ち、モーツァルト、ベートーヴェンほかのプログラムでともに絶賛を博した。オペラ指揮の分野でも1989、90年のシドニー歌劇場におけるヴェルディの《仮面舞踏会》や《リゴレット》が高く評価されたのをはじめ、最近では、新国立劇場《椿姫》、日生劇場《フィガロの結婚》が記憶に新しい。また、多忙な指揮活動と並行して、母校東京音楽大学教授としても後進の育成に情熱を注いでいる。京都市立芸術大学客員教授。2013年1月「第32回藤堂音楽賞」受賞。2008年4月から京都市交響楽団第12代常任指揮者、2014年4月からは第12代常任指揮者兼ミュージック・アドヴァイザーに就任。

 

尺八 柿堺 香 Shakuhachi : Kaoru KAKIZAKAI 

 横山勝也に師事。97年第3回長谷検校記念全国邦楽コンクール尺八の部第1位、優秀賞受賞。89年日本伝統文化交流協会によるイタリア、マダガスカル公演、94年第1回国際尺八音楽祭、99年第1回オーストラリア尺八フェスティヴァルをはじめ国内外の多くの尺八の音楽祭に出演。2000年小澤征爾バースデーチャリティーコンサート、01年武満徹没後5年特別企画では《エクリプス》を演奏した。シャルル・デュトワや岩城宏之指揮のNHK交響楽団と《ノヴェンバー・ステップス》共演。10年パリ・シャンゼリゼ劇場でピリスのピアノ・コンサートに出演するなど、海外でも広く活動している。2013年にはデュトワ指揮、NHK交響楽団とザルツブルグ音楽祭に出演した。現在、東京音楽大学講師、国際尺八研修館 常任講師、NHK文化センター講師、 国際尺八研修館 秩父教室・練馬教室主宰。

 

琵琶 中村 鶴城 Biwa : Kakujo NAKAMURA

 1957年宮崎市生。早稲田大学第一文学部美術史学科卒業。17歳の時、チェロのパブロ・カザルスの録音演奏に深く感動したことが後の音楽活動の源泉となる。筑前琵琶を初代藤巻旭鴻に、薩摩琵琶を鶴田錦史に師事。91年第28回日本琵琶楽コンクール第1位。以降、古典作品の研鑽に努め、近年では「光の語り」を提唱。悲劇語りに偏向してきた琵琶楽において新境地を開拓。2001年より『ヤマトタケル』『空海』『アッシジの聖フランチェスコ』『良寛禅師』『鑑真和上』『役行者』『一遍上人』などの英雄・聖人たちの足跡と魂の遍歴を創作琵琶歌・琵琶伝として発表(東京、パドヴァ、フィレンツエ、ローマ他)。一大センセーションを巻き起こす。また、琵琶の世界的普及にも努め、03年コロンビア大学(ニューヨーク)、05年バルセロナ大学(スペイン)などで公演。クラシック音楽の分野では、師鶴田錦史の後継として、世界的作曲家の武満徹の代表作『エクリプス』『ノヴェンバー・ステップス』『秋』のソリストとして活躍。96年サイトウ・キネン・フェスティバル松本、96年パシフィック・ミュージック・フェスティバル、98年長野冬季オリンピック、98年タングルウッド音楽祭、2013年ザルツブルク音楽祭など世界的な主要音楽祭に参加。国際的指揮者シャルル・デュトワ、クリストフ・エッシェンバッハ、小澤征爾、岩城宏之、小泉和裕、沼尻竜典を初め、NHK交響楽団、サイトウ・キネン・オーケストラ、東京都交響楽団、サンクトペテルブルク・フィルなどのオーケストラと共演多数。日本が世界に誇る純粋芸術としての現代琵琶楽の第一人者。使用楽器「朝嵐(あさあらし)」(鶴田錦史伝授)

 

メゾソプラノ 藤村 実穂子 Mezzosoprano : Mihoko FUJIMURA

 東京芸術大学音楽学部声楽科卒業、同大学院修了後、ミュンヘン音楽大学大学院に留学。在院中にワーグナー・コンクール(バイロイト)で事実上の優勝、マリア・カナルス・コンクール優勝など数々の国際コンクールに入賞後、オーストリア第二のオペラハウス、グラーツ歌劇場の専属歌手として、幅広いメゾのレパートリーを歌う。

 2002年バイロイト音楽祭に(主役級としては日本人初)デビュー直前、異例にもミュンヘン国立歌劇場のミュンヘンオペラフェスティバルのオープニングとなる新演出 「ワルキューレ」(CDFarao社)の初日にもフリッカ役で出演したことで国際的な注目を集め、以来ミラノスカラ座、バイロイト音楽祭、ウィーン国立歌劇場、ロイヤルオペラハウス・コヴェントガーデン・ロンドン、ミュンヘン国立歌劇場、パリ・シャトレー劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、ドレスデン国立歌劇場、マドリッド・レアル歌劇場、ルセルン音楽祭、フィレンツェ歌劇場、ジュネーブ大劇場、ヴェローナ歌劇場、エクサンプロヴァンス音楽祭などの他、世界的なオーケストラとも出演し続けている。

 よく共演する著名指揮者はクリスティアン・ティーレマン、クラウディオ・アッバ-ド、ズービン・メータ、クリストフ・エッシェンバッハ、サー・コリン・ディヴィス、クルト・マズア、マリス・ヤンソンス、ケント・ナガノ、チョン・ミョン・フン、セミュヨン・ビシュコフ、ダニエル・ハーディング、ロナルド・ランニクルズ、ファビオ・ルイージ、フランツ・ウェルザー=メスト等 の各氏、またクリストフ・ウルリッヒ・マイヤーとの歌曲の夕べ等がある。またブランゲーネ役でプラシド・ドミンゴ、アントニオ・パッパーノとのCD録音「トリスタンとイゾルデ」(EMI社)でも各方面より注目を浴びた。

 オペラ・レパートリーはクンドリ、ブランゲーネ、ヴェーヌス、フリッカ、カルメン、エボリ、アムネリス、アズチェーナ、イダマンテ、メリザンド、オクタヴィアンなどがある。

  今後の主な予定として、「パルジファル」のクンドリ役をバイロイト音楽祭、パリ国立管弦楽団(ダニエレ・ガッティ)、新演出の「指環」をバルセロナ・リセウ歌劇場、ロイヤルオペラハウス・ロンドン、ウィーン国立歌劇場、バイロイト音楽祭(クリスティアン・ティーレマン) 、「トリスタンとイゾルデ」をマーラー室内管弦楽団(ダニエル・ハーディング)、ベートーベンの「第九」をウィーンフィルハーモニー管弦楽団(クリスティアン・ティーレマン)、モントリオール管弦楽団(ケント・ナガノ) 、ゲヴァントハウス管弦楽団(リッカルド・シャイー)、マーラー「交響曲第8番」をロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(マリス・ヤンソンス)、バイエルン放送交響楽団(マリス・ヤンソンス)、バーミンガム市立管弦楽団(アンドリス・ネルソンス)、NDR交響楽団(クリストフ・エッシェンバッハ)、マーラー「交響曲第3番」をフィラデルフィア管弦楽団、イスラエルフィルハーモニー管弦楽団 (ズビン・メータ)、ベルディ「レクイエム」をバンベルグ交響楽団、MDR交響楽団(準・メルクル)、「ヴェーゼンドンクによる歌曲」を北ドイツ放送交響楽団(ズデニェク・マーカル) がある。

 日本では新国立劇場での「ライン黄金」(フリッカ)でデビューし、「ワルキューレ」(フリッカ)、「神々の黄昏」(ワルトラウテ)、「ドン・カルロ」(エボリ)、「イドメネオ」(イダマンテ)、「カルメン」のタイトルロール、「薔薇の騎士」のオクタヴィアン、「ペレアスとメリザンド」のメリザンド、N響の「第九」ソリスト、歌曲の夕べ(クリストフ・ウルリッヒ・マイヤー・P)などで絶賛を浴びる。2002年出光音楽賞、2003年第54回芸術選奨文部科学大臣新人賞、2007年第37回エクソンモービル音楽賞洋楽部門奨励賞、2013年第44回サントリー音楽賞をそれぞれ受賞。また、2014年秋に紫綬褒章を叙勲。

 

前の画面にもどる