大熱演!京響=カンブルランの「第640回定期演奏会」

昨日と今日の京響は、
「第640回定期演奏会」の本番でした。
シルヴァン・カンブルランさんの指揮のもと、
武満徹「夢の時」
ハイドン交響曲第104番「ロンドン」
ストラヴィンスキー「春の祭典」という
マエストロこだわりのプログラムを
じっくりとお聴きいただきました!
こちらは、カンブルランさんによる
開演前の「プレトーク」から。(英語通訳は小松みゆきさん)
今回演奏する3曲について、
とりわけハイドンとストラヴィンスキーについては、
両作曲家とも活躍していた当時に、
オーケストラのために革新的な作品を書いた
という共通点があるので、
並べて演奏することに意義があるなど、
興味深いお話をうかがうことができました~☆

フレキシブルでスローモーションのような
リズムのない夢の世界の響きの武満作品、
古典派のクリアな響きのハイドン、そして、
エネルギッシュなストラヴィンスキー!
この3つの異なる響きの作品を演奏することは、
オーケストラの実力を示すのにぴったりで、
今回この3曲をプログラムに選んだのは
マエストロが大好きなこれらの作品を
皆さまにも好きになってもらいたいからとのことでした♪


そしていよいよ本番。まずは、武満徹「夢の時」。
特大のスコアに書かれたマエストロのサイン!!
武満徹が振付家キリアンの誘いで
オーストラリア先住民アボリジニの
神聖な祭典を体験し、その印象に基づいて、
ネーデルランド・ダンス・シアターからの
委嘱によって作曲された音楽です。
幻想的で神秘的な舞踏や儀式を思わせる、
武満作品特有のふんわりと浮かんで
夢の中にいるような響きの美しさが
会場いっぱいに拡がります♪
ここで少し演奏を離れますが、
先日SNSで投稿したこのナゾの物体の正体は・・・?
「夢の時」用に作製した指揮者スコア用の補助板
=マエストロ用の譜面台に置くものでした!
(マエストロのスコアがA1サイズと大きいためです!)
このように普通の指揮譜面台に取り付けられています!
ふつうの譜面台と比べるとこんなに大きさが違います!

続いて、ハイドンの交響曲第104番「ロンドン」。
ハイドンが最後に作曲した
「交響曲の父」ハイドンの集大成!
ロンドンで活躍していたヴァイオリニスト、
ザロモンの楽団のためにロンドンで作曲されたので、
現在では「ロンドン」と呼ばれているそうです。
凛と引き締まって、これぞまさに古典派の形式美の極み!
カンブルランさんの表情豊かな指揮により、
生命力あふれる楽想に満ちた
壮麗なこの名曲がさらに魅力を増します♪
休憩をはさんで後半は、
ストラヴィンスキー「春の祭典」。
20世紀音楽の最大傑作と称えられる壮絶な作品で、
超大編成のオーケストラがトゥッティで奏でる
迫真の演奏は、オーケストラの醍醐味!!
冒頭は、有名なファゴットの高音ソロで始まります♪


さて、再びここで、先日のSNSで投稿したナゾの数字 
「5555-8542」の正解を。
この数字はズバリ、管楽器の編成の数でした~!
すなわち・・・
フルート5-オーボエ5-クラリネット5-ファゴット5
ホルン8-トランペット5-トロンボーン4-テューバ2
でした!本番のステージをご覧になって
なるほど!とおわかりいただけましたでしょうか。
第1部「大地礼賛」&第2部「いけにえ」の
2部構成による作品で、
激しく変わる拍子や不協和音でできた、
野性的かつ原始的なリズムが乱舞する衝撃的な音楽です!
1913年にパリで初演されたときには、
この音楽への賛否で大さわぎとなったという
スキャンダルは有名ですが、
作曲から100年以上経った今でも
この作品から受ける斬新さは変わりません!
革新的なリズムとサウンドが刺激的な、
血湧き肉躍る渾身の「春の祭典」に大興奮!!
フランスの巨匠カンブルランさんの
エネルギッシュな完全無欠のタクトに導かれて、
京響メンバーがものすごい緊張感と集中力で
今までにない大熱演を披露!!!
マエストロ・カンブルラン&
京響メンバーにブラボー☆☆☆
こちらは終演後のシルヴァン・カンブルランさんと
客演コンサートマスター豊嶋泰嗣さん&
京響コンサートマスター泉原隆志さんです!
感動的でエキサイティングなコンサートを
どうもありがとうございました!!
そして今回も、2日にわたってご来場くださいました
たくさんの皆さまに心から感謝申し上げます!!!
さて、次回の京響自主公演は、
11/24(日)16:00開演の「第10回名古屋公演」です♪
(会場:愛知県芸術劇場コンサートホール)
広上淳一さんの指揮により、
世界最高峰のスウェーデン放送合唱団と
世界的な名歌手の独唱とともに、
フォーレとモーツァルトの2大レクイエムをお贈りします。
公演が近づき、残席も少なくなってきておりますので、
チケットはどうぞお早めに!!
■京響第10回名古屋公演 詳細→